- 2010年1月17日 21:12
- game
開始から終了までカレンダーで一ヶ月を大きく下回ったのは久しぶり。さすが年末年始休みさま。でももうちょっとコンスタントに回したいな。読むの遅いんかな。
さて昨年末の話題作の1本。いろんな意味で。
その雑感など。
絵はタペストリーと同じ人で個人的には好みだし、中の人もいい具合にマッチして文句などまったくなくむしろ加点して、そういう表層の部分で足を引かれることなく後は仕上げをごろうじろとばかりなのは喜ばしい。
毎度のことで恐縮だが今回もしまりのさんが素晴らしく、蛍編はテンションだだ上がり。蛍というより最早りのルートと呼ぶべき。キルヒアイゼンも彼女だったしな。
タペストリーの時もそうだったし、なんとなくlightと相性いいのかなぁなんて思いながら聞いていた。
何ヶ月かぶりにやった出演作ということもあったて楽しめた。
仕上げられた中身についてはいい部分も悪い部分もあったろうが、結果的に作品としての印象に残るものが見出せなかった、というのが私としては正直なところ。
作品を体現するようなシーンなり言葉なりだね。一粒的な。そしてそれを私に植え付ける仕組みが欲しかった。
全体的には戦闘場面に大きく配分が割り振られているんだが、これはかなりがんばって作られてるな。プレイヤーを飽きさせないように、あるいは結果をなあなあにしないような仕掛けというか配慮というか。
割と早くから(ルート的に)ほとんどのキャラが出張ってきて、つまりそのキャラの戦闘場面を周回の度に見せられているにもかかわらず、その度に面白味というか見所があるのはなかなかすごい。
逆に戦闘場面の多さが「戦闘場面とそれ以外の場面」という括りを私に残してしまったのは
残念な部分。
配分の採り方、緩急の付け方、その辺のバランス調整によってはもっと効果的に戦闘場面を盛り上げられたんじゃないかと思う。
あと疲れるわ。戦闘ばっかだと。
それ以外の場面、よく言う「日常」の少なさは主人公がそれを動機にしてることを思えば不可解。プレイヤーの主人公に対する同調を誘発する機会がないんじゃないか。というかなかったんだけど、その辺みんなどうなんだろう。
そもそも日常なんて漠たるイメージは広角過ぎて、主菜に取り上げるよりは副菜的に彩ったほうが使いやすいのではないかと私は思うんだけども。
それでも日常回帰をメインに据えるなら、それを価値あるものと私達に共感させる観の構築が強力に必要だろう。その意味でちょっと不足に過ぎた。
一方で敵方は思ったより手厚く描かれていた。特にボス二人において顕著で、これは主人公を当て馬にした彼らのお話しと言える。
ラインハルトについてはある意味あるべき姿に立ち帰るといった趣で、短いシーンながら含蓄を感じさせて個人的には好きな終わり方。
メルクリウスにいたっては最早「完全勝利!」というキャプションを付けたくなるほどで、彼は一切合財成就してるんじゃないかね。
んー、なんとなく掴み所が分かりにくい彼らの目的や一般的には手放しで支持できない手法などを、主人公を当て馬にすることで描いていく試みだったと見れば、先に書いた「作品的な印象が残らなかった」という私の感想も的外れな瞠目すべき作品なのかもしれない。