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スマガ_感想とか

  • Posted by: harusui
  • 2008年10月 9日 23:23
  • game

全編終了。
予想以上に良かった。期待以上に満足できた。おなかいっぱい。
最初はどうなることかと思ったが、終わってみれば完敗でした。

記憶をなくした主人公が閉じた世界を繰り返すループシナリオ。あと魔女。そんでおっぱい。時代はミスノーバディ。貧乳を突き抜けて無乳次元へ。む、むねもにじげん、が、せかいのせんたく...。

以下プレイ完了前提、シナリオ別感想。バレあり。

【前提】
今となってはゲームにおいても手垢の付きかけたループネタだが、複数のループシステムをセットすることでマンネリ感を回避(?)。

  • シナリオ内部ループ(死ぬちょっと前に戻る。<全シナリオ)
  • 冒頭ループA(物語冒頭に戻る、一般的なループ。<魔女三編)
  • 冒頭ループB(物語冒頭に戻る。伏線。<サブシナリオ)

が用意されている。

それと共に、本作品では作品世界への感情移入を促すため、プレイヤーと主人公を同一視させる演出が採られている。
一つは主人公に名前がないこと。作中では「うんこマン」「オザキ」「ユーマ」「ヒデオ」などとシナリオや場面によって呼称が変化する。人物の絶対的なパーソナリティの一つである名前の設定で、物語は聞き手との間に明確な線を引き、物語としての外郭を得る。それを放棄して聞き手との境にあいまいさを(故意に)残すことで、プレイヤーがそのあいまさに便乗して勘違いできるようになっている。

もう一つがループBに関わる「オレボイス(主人公ボイス)」だ。これは終わってみれば見事な演出だった。一般的にエロゲにおいては主人公に声がない。コストの問題もあるし、どうせoffられるし。本作ではその流れに反して「オレボイス」ありである。しかし、メインルートである魔女三編では「オレボイス」強制offで、サブルートに入る4編目以降に突然しゃべりだし、グランドルートに入って再び強制offになる。これは最初と最後の「オレ」と、途中の「オレ」が同一人物でありながら同一人物ではない(記憶を共有しない)というループBのシナリオ設定をシステム的に補完した演出である。このボイスを利用した演出は、自分であり/自分でない という違いをプレイヤーの意識に作用させることで、最初の「オレ」に対する自己同一化を導く、ある意味詐欺みたいな働きをしている。......している、というよりは、私の精神がプレイ時に辿った機序であります。そして事ここに至ってしまえば、もはやtrue endでのバイオ一人勝ちは決まったようなものだ。

【シナリオ別】
この無限に内包し、無限に分岐しつつ無限に閉じていく世界の中で、プレイヤーが最初に聞く物語はひどく退屈だ。最初の1時間で地雷認定してしまわないように注意したい。ループに魔女に怪獣に消火器に無乳といった荒唐無稽さに対する解はまったくなく、にも関わらず終盤では演出と気持ちの描写だけで乗り切ってしまう部分に非凡ないやらしさを感じる。その上ラストシーンでは、主人公の動機に当たるファーストシーンと重ねることでとても美しく仕上げている。シーンとしての美しさはtrue end以上であると思う。
終盤の追い上げとラストシーンの効果で、主人公とプレイヤーのモチベーションが同調する。これはこのシナリオの最も重要な部分である。
運命を受容した彼女の姿は、但し、悲劇である。
-She May Go

前シナリオで主人公と同調したプレイヤーは、冒頭に落ちてくる青色のスターリットに愕然とする。分かっちゃいたけど...分かっちゃいたけども!
こっから先のシナリオは伏線の回収や新ネタの提示を含むため、内容自体はグっとおもしろくなっている。主人公の正体に関するミスリードと、ストーリー上最重要要素の一つである「原器」の開示を同時進行で見せられたら、ちょっと「してやられた」気分にもなろうと言うもの。
しかし、このシナリオには罪がある。前回に導かれた主人公及びプレイヤーの動機と、表現される彼女の姿との間にある溝。あまりにも不憫だ。ガーちゃんファンは今すぐ立ち上がり、Nitroに「有罪」を突きつけよ。
限界を超え、限界に阻まれた彼女は凛として、但し、悲劇である。
-Sad Mad Good-bye

黄色いスターリットですね。わかります。
声優ゲー。ミラの中の人を心ゆくまで堪能するシナリオ。「おはよーモーニン」と「ラジャーりょうかい」が神すぎる...。なんだろうこの人。なんて言ったらいいか、...つえぇ。
魔女三編の締めに当たる。常に正義を指向し、真っ直ぐにスーパーヒーローたらんとするその姿に、私たちはどれだけ救われたのだろう。そしてとてつもなく超展開。とんでも理論とか子供だましとか、そういう問題ではない。「お前は一体何を言っているんだ?」とかネタなしで口走る破壊力である。
だがちょっと待って欲しい。この世界ではミラこそが原器だ。科学も常識も薙ぎ倒して、飛び越えて、最良の未来へと着地するこの結末はミラの世界としてふさわしい。
純粋培養の正義の味方。これは、ハッピーエンドである。
-Shoot the Miracle Goal

無乳神。鈴のような声に聞きほれてよく覚えてない。
ああ、最後が燃えっぽかったやつだ。外連だ。ああ、途中が萌えっぽかったやつにゃ。ギャップにゃ。
うん、ギャップシナリオだな。
謹厳実直な武士女とニャン語メイドとの対比。自らをのみ頼む孤高と、依る肩を知った絆との対比。平和の守護者が世界の敵の姿で立つ対比。規律の代弁者が世界のルールをぶち抜いて行く対比。
そんな物語。たぶん?
選べなかった過去から、その先がないとしても自ら選択できる未来へ。これは、ハッピーエンドなのか?
-Saraba Mitsu Getsu

妄想は用法、用量を守って正しくお使いください。
ま、変態ですよね。
これは中々おもしろかったと思うんだ。変態だけど。真実をただ希求する姿に、真実は必ずしも最良の選択肢ではない、と打ち出したシナリオは読み応えがあった。変態だけど。その狭間で苦悩するヒロインと、彼女の居る場所へ辿り着こうとする主人公の誠実さが見どころか。変態だけど。
噛み合った歯車が押し出す選択肢は決してやさしくはないけれど、その厳しさに負けないように、真実を積み重ねる二人の姿はきっと美しい。変態だけど。
さあ、もう一度始めよう。これが、ハッピーエンドであればいい。
-Sweet Memory Goes on

アリデッドに、「先輩」、なんて呼ばれたら、どうしていいか、わからない!
運命を受け入れ(ツンデレ)、限界に挑み(メガネ委員長)、ルールを従え(マジマギイエロー)、世界をぶち抜き(無乳会長)、世界を捨てた(鬼太郎)。
一千兆回に渡る悲劇は、およそ思いつく結末を網羅して、この世界の創世へと至る。
「オレ」は「オレ」の記憶を得て、「オレ」と彼女の物語へループする。その先のページが、もうないのだとしても。

そんな訳で、有里と主人公は彼ら自身の物語の最終ページをハッピーエンドで綴りたいという決意を持って、終わる世界へと回帰する。でも、これは悲劇じゃないのか? そんな私の感情を尻目に、次々とカットインするかつて見た物語。有里に生み出された世界で、主人公が文字通り死に物狂いで綴ったハッピーエンドの物語たち。

星は物語-  星は神-    星は人-
物語は創られ、聞き手に愛され、新しい語り手を得る。
語り手を得た物語は、例え聞き手がいなくても、終わることなく紡がれて行く。

そこで語られるのは、二人に対して彼らが届けるハッピーエンドの贈り物だ。画面の向こう側から画面のこちら側へ逆流する願い。全ての物語から響くリネアが元世界の悲劇を打ち払い、四色の花火に見守られて始まる二人の物語を以って、幕が降りる。

この最後の逆流構造が、スマガという作品そのものだと私は感じたのだが、どうであろう。
前述の主人公自己同一化魔法に掛かってさえいれば、リネアを送り出したシナリオは私たちがかつて愛したすべての物語であって、その物語から返礼の奇跡を受ける主人公は私たち自身の姿である。こんな夢物語があっていいのだろうかと、勘違いもここに極まる途惑いさえ覚える。
読み進めていく中で、そんな置き換えを知らず行ってしまった私に湧き出した感情は、ちょっと言葉では俄かに表現できない。こういうのを感無量とでも言うのだろうか。

誰かが選ばれて誰かが選ばれない結末ではなく、誰かが幸せで誰かが不幸せな結末ではなく、誰かが報われて誰かが報われない結末ではなく、1プレイヤーに過ぎない私をも巻き込んで、全員まとめてハッピーエンド。
そう、これこそ、ハッピーエンドだろ?
-Star Mine Girl as true story

【その他】
ひとつ。
She May Goでシナリオに誘導されたプレイヤーのスピカに対する感情は、true endまで見ても解消されないことに歯がゆさを感じていた。これはきっと最終評価に影響しちゃうなぁと漠然と考えていたんだが、ちゃんと用意されていた。
なんかもう、そつがないな!
Sakura Mau Gakuen(6編、スピカ)
Super Mind Game(7編、ガーネット)
See the Magical Gold-star(8編、ミラ)
が魔女三編のアレンジシナリオになっていて、あなたの(私の)心の隙間を埋めてくれます。

もう一つ。
各シナリオのラストシーンからエンドロールまで、間隔が短すぎる! 私は、もっと余韻に浸りたい。どっぷり浸かりたい。そんなにあっさり流さないで欲しいと思う。

ついで。
ミラ役の人はググってもよくわからんかった。
んで前も書いたようにアリデッドの滑舌が魅惑すぎたのでこっちもググってみた。
→ちょww、エロゲ最多出演ってww
えー、智代アフター(智代)、リトバス(唯湖)......え、ええええ~。た、多才つうか器用だなぁ。ちなみに有里の長回しまで、同じ人だと気づいてませんでした。 orz

スマガ 初回版
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ニトロプラス (2008-09-26)

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