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ミクの日感謝祭 39's Giving Day Project DIVA presents 初音ミク・ソロコンサート~こんばんは、初音ミクです。~」

  • Posted by: harusui
  • 2010年11月12日 01:14
  • music

ひとりスタンディングオベーション。まじ喝采。
少なくとも私が今年にお金を支払った全コンテンツの中で抜きん出たエンターテイメント。何の衒いもなく言える、「素晴らしい!」。

「ハジメテノオト」という名の鏑矢が射放たれた瞬間からめくるめく多幸感。
知った曲が流れる度にテンションを震わせて、「Innocence」で涙ぐみ「あなたの歌姫」でまじ泣きもして、「消失」で瞬きを忘れ「メルト」でさわやかに心の平衡を取り戻す。

特に中盤でルカの「ダブルラリアット」「Just Be Friends」からミク・ルカの「magnet」、真っ白いドレスを纏った「Alice」「あなたの歌姫」、衣装を一転させての「moon」→「初音ミクの消失」に至る流れは色んな意味でヤバくて興奮メーター振り切れちゃう。何もかもがGJだった。

さて3Dモデルは予想以上に良かった。DIVAとか持ってないからどんな感じなのかと思ってたけど正直これはかわいいだろ。ミクは二種類あったのかな? 衣装の質感はちょっとくどめだけど逆にあれくらいじゃないと映えないのかもしれない。当然のリップシンクに目線にも気を使っていて丁寧に作られているのがわかる。

そしてモーションには尋常じゃなく感激した。とても自然でなんの違和感もない。技術的なことはわからないけど、ただ見てる分には重心の移動とかそういう表現のきめ細かさに目を見張る。それに動く動く。これ本当にすごい。あのキレと安定感と言ったら。腕に絡んだ髪が抜けていく様とかもうね。映画を除けば、モーションキャプチャーという技術を最も効果的に機能させたコンテンツかと思う。
振り付けも良かったんだろう。媚びた部分も拘った部分も奇をてらった部分も全部受け入れられて、私に効果覿面だった。

演奏に生バンドを使ったのも大正解でしょう。臨場感、必要。

その辺りを総合したステージ上での彼女達の存在感は圧倒的で、こんなもの予想できるわけがなかった。まさかこれほど「存在できる」とは、純粋に驚きで一杯になった。うまく形容できないけど、なんての、マジぱねぇ。

知らない人や関心のない人たちから見れば、透過スクリーンに投影された3Dモデルに熱狂するファンの姿は好意的に言っても「不思議な」絵面だろう。それは単に見てるものが違う、焦点を結ぶ先が違うというだけのことで、でもそんなことはスポーツでも芸術でも宗教でも何にでもある普遍的なすれ違いなんだろうと思う。
ただ、「背景」というものを持たないミクに於いてはそれはより顕著なことなのかもしれない。
例えば選手の努力の積み重ねやチームの歴史、あるいは心を打つ物語性といった掴みやすい背景は興味のない人にも受け入れやすい。
そういった意味での自立する「背景」を彼女は持たない。
与えられたのは年齢、身長などのいくつかのパラメータとキャラクターデザイン、「初音ミク」という名前、そして「声」だけだ。
言葉もなく、動きもなく、何も訴えない彼女に、ある時誰かが彼女の立場から人格を仮定して曲を書いた。別の誰かがその立場で名前に込められた意味を曲にした。また別の誰かがまったく別の曲を書き、誰かが詩を贈り、誰かが表情を描き、誰かが動きをつけ、誰かがそれを繋ぎ、誰かがそれを見、誰かがそれを受け入れ、誰かが応援した。
このソフトウェアがリリースされてから3年、そんなことが数限りなく繰り返された。そうしてちょっとづつ塗り重ねられていった虚構は、ヴァーチャルと現実の狭間という何を言っているんだかよく分からない場所で土台を得、世界に色をつけ、確かな厚みとなった。
それが彼女の持つ「背景」だと知る無数の視線がスクリーン上に結像した姿こそがこのステージである。

実にびっくりする出来栄えで胸熱であったが、技術的なハードルは確かにあるね。
遠目で映せばともかく、寄るととてもドットが目立つ。BDで観るとミク以外の全てが高解像度であるからその差のすごいこと。これはまだまだ辛い部分だね。
他には透明なスクリーンの反射が思いの外きつくて、サイリュームはおろかシーンによっては最前列の客の顔さえはっきりと写りこむ。暗くすれば少なくとも映像上ではそんなに気にならないんだけども、なんとかなるならなんとかなったほうがいいよなぁ。
あととてもお金がかかる「らしい」。

ともあれボカロファンであれば必ず見ておいたほうがいいもの。会場に足を運んでいないなら尚更。まず間違いなく想定のはるか上を行かれます。不思議な感動で胸が一杯になるよ。

買ってよかったと心から思った。

初音ミク¥ 5,439 (26% OFF)

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