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初音ミク ライブパーティー2011「ミクパ」

  • Posted by: harusui
  • 2011年3月11日 02:15
  • music

去年の感謝祭は別項にあるようにBDで、今年のミクパはネットチケットを購入してニコ生で視聴。

色んなプラスマイナスを総合した感想としては、やっぱり楽しかったでしょう。

(クリエイターとしてでなく)一視聴者としての立場でも、「ここまで来たんだな」という感無量な感慨は特に強い。ミクがユーザ(ユーザでない人達も)によって人格付けされていく過程で今日のような未来は想定し得たものではあるが、本当にそれが興行として実現可能になると確信してた人はそんなにいないんだと思う。バーチャルアイドル的なものの失敗例は前例としてあったしね。いやまあそういう前例とはかなり趣が違うものではあるんだけど。
それが実際に具現化されて目の前にあるという高揚感が素晴らしい。
キャラクターであるボーカロイド達が観客を前にライブ形式で歌い踊るという一種異形であり、そして偉業でもあるんだろうこのイベントが持つ不思議な魅力は是非とも拡大していって欲しい。

( ↓ 以下透過スクリーンに関する個人的な意見)

さて、今回のミクパが物議を醸した論点の一つに前回使用された透過スクリーンの不採用がある。
これには「良かった」「悪かった」「どっちでもいい」、色んな意見があるけども、まず私の立場を明らかにしておくと「ボカロライブでは透過スクリーンは必須条件であって欲しい」になる。

だからといって今回のミクパが失敗であったとか批判しているわけではなく、同様に不採用を残念に思う多くの人もそうであろうと考える。というか願う。
これをもって全体への「批判」「擁護」の二元論で捉えてしまいそうな人はちょっと落ち着いて欲しい。
イベントそのものへの最終的な評価は多様な評価基準を総合して結論されるもので、「一体感は良かった」というのは場の評価であるし、「ミクさんまじ天使」はキャラやモジュールの評価であるし、「激唱最高!」は曲への評価であるし、「セットリスト」は企画の評価であって「スクリーン問題」はそれら評価基準の中の一つでしかない。
そのどこに重点を置くかはそれぞれの人で多様であるべきで、これは是非もないことだ。

それはともかく、今回は解像度や可視性を重要視した選択の結果として透過スクリーンは採用されなかった。これ自体は「なるほど」と言うしかない。それは重要だ。その上で私個人としては「それでもなお」透過スクリーンは使って欲しいと思う。

去年の感謝祭BDがあまりにも素晴らしかった...。あの衝撃は中々忘れられるものではない。

その最大の要因は単独ボカロライブの実現そのものであるが、私に与えた衝撃の中で透過スクリーンが果たした意義は決して無視できない。
最たるものは、スクリーンが透明であることによってミク達ボカロを対比する対象が実在する物質になるという点だ。
例えばスクリーンの後ろにあるはずのドラムセットとミクを直接対比できる、ある意味でスクリーンの存在を無視することができる、このことがもたらすキャラクタの存在感は圧倒的で、拡張現実というか現実侵食とでも言えばいいのかとにかく捨て去るにはあまりに惜しい効用だ。
また去年においても「ミクはどうでもいいけど技術はすげえ」という声は少なくなく、もしかしたら興味のない人を市場へ誘導できるかもしれない可能性もあろうし、あるいは別のシーンへの転用といった二次的効果を生むかもしれない。
そしてその新規性が持つ未来へと進んでいこうとする力、切り拓いていける予感、それはまさに某代表曲における「科学の限界を超えてやってきた」という彼らにふさわしいものではないだろうか。

そうそう、スクリーン変更に伴うもう一つの論点は幅。前回はあれ2枚使ってたのかな?なんか継ぎ目があったように見えたけども。
とにかく幅が大分狭くなったので、キャラは動いてはいるんだけど逆にモニター感が強まったというのもあるかもしれない。ライブ感がなくなったというか。これももったいない要素の一つだね。

会場組の声によると背景が黒かったことで見やすかったことの他に、影などを利用した場合の立体感は上がったらしい。それは確かに利点なんだと思うけど、現実侵食的なあの存在感とトレードオフするのはなんか惜しい。
これは個々人の重点の問題なのでどちらが優れているという話しではないけども。

解像度の問題は感謝祭BDの感想でも書いたように確かに課題であった。また会場での可視性は運営側としては蔑ろにはできない問題だろう。直接来場者は最も重要視すべき顧客と言っていい。というか現地組がいなければライブ自体が成立しない。
ただ個人的にはその辺りの問題は透過スクリーンであっても試行の繰り返しによって発展的に解消していける部分なんじゃないかと思うんだ。その間は過渡期ということで、ある程度の不便さは許容していけると私は感じるのだがみなさんはどうだろうか。

繰り返しになってしまってあれだけども、感謝祭BDから感じ取れたステージ上での彼らの存在感といったら完全に私の想像の遥か上にあって、それをもたらした要素の大部分を占めるであろう透過スクリーンを何かと取り替えるというのは正直残念というより地団駄を踏む勢いで、なんというかJR潰れちゃいましたくらいの衝撃であるので、今回のスクリーンの方が良かった、という意見と並列に主催のどこかに捉えてもらえればいいなと思う。

・公式→初音ミク ライブパーティー 2011 「ミクパ」公式サイト

Comments:4

Valour 2011年3月11日 21:29

無事?大丈夫⁇

harusui 2011年3月13日 13:36

無事です。被害特になし。ありがとう。

Valour 2011年3月14日 20:08

無事で良かった。
16年前と逆の立場になったねw
Nord.も無事らしい。

harusui 2011年3月16日 21:00

のるどもセーフか。朗報だな。
都内はまぁ問題ないかな。カーテン閉めっぱなしの窓にヒビいってるのをさっき発見したけども。

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