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猫撫ディストーション

  • Posted by: harusui
  • 2011年3月 4日 01:51
  • game

「どうして猫が人間になれないんだ?」
なっかなか妄想力を刺激するOPのこのセリフに秘密スイッチを探られて予約購入&2月の筆頭開封。

ひとことで言えばギズモえ。佐藤しずくやばす。夏野こおりとかふーりんとかいたにも係わらず、個人的には完全に持っていった印象。キャラ自体がそういう属性に振られてる分も確かにあるんだけど、いやでもいいわあ。ギズモ欲しいわ。

絵柄はわかって買ったとはいえあんまし合わなかった。表情や動きにも乏しかった気もするし、ただ嗜好の違いってだけでなく改善の余地はいろいろ有りそう。

一方でしゃべっているのとは別のキャラがひょいっと揺れるように左右に動く立ち絵小技は意外と効いていたと思う。セリフのない、あるいは出せないタイミングでの身じろぎとか落ち着きのなさを表現できて幅が作れる。ギズモがやると非常に猫っぽい空気が出てるような気がして感心した。

( ↓ そんなにバレてないと思うけどバラすようなものも特にないような)

内容は言ってみれば「猫箱の中」の話し。
精通しているわけではないので思考実験的な部分には触れられないし、個人的にはわかりにくかった。いやそんなに「解れ」というような話しでもなかったか。
要は重ね合わせ状態と観測を利用して各キャラに持たせたキーワードから家族のかたち的なものを何通りか提示していく、みたいな理解でよかろうか。
そういう提示自体は特にうんともいいえとも言うようなものではないんだろう。であれば注目すべきはそれをどう表現していくかという部分になるかと思う。
有体に言うとその面ではかなりの不足を感じる。前述した要約らしきものやOPムービーから妄想される情緒的な演出や表現は正直ほとんどないと言っていい。
理論的(というか理論なんて私はわかってないけども)な説明に終始してゲーム作品の本意であるエンターテイメント性が欠如しているのは、ゲームとして購入した私の立場では首肯しがたかった。
打ち出したいものをただ打ち出してユーザに食いつかせるだけでは足りなくて、がっつりと作品としてユーザに食いつく、歯を立てて離さない部分をどう作っていくか、そんな仕掛けが必要なんだろうなと思う。
そういう意味で私としてはこの作品はちょっと残念な評価になった。

ただ作品の考え方を梃子にして、何と言うかキャラクターのエージェント性とかサブカルの歩いていく道とかの方向性に派生してしていける要素はあったように思う。

関係ないけど例えばFacebookの実名主義なんかを考えるとき、私であれば「これだから一神教は」とかつい思ってしまう。いやFBがスタイルとしてそういう形を作るのは企業利益もあるらしいし別にいいんだろうけど、それを引合いにして匿名性(という枠組みで)を非難する立場にいる人を見るともったいないと思うわけで。0:1だけで考えるよりは、足したり引いたり掛けたり割ったりしながら虚実織り交ぜる方が発展性を感じられる。

とまぁテンプレな考え方とはいえ廻り回ってそんな所へ着地できる可能性という側面からは有意義であった。

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