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タペストリー -you will meet yourself-

  • Posted by: harusui
  • 2009年3月 6日 01:18
  • game


まさかの皇帝病、そしてCV皇帝......狙ってやってますよね。

端的に言えばシチュエーション泣きゲー。
泣きゲーファンとしてシナリオに捧げた期待度は高かったが、必ずしも期待通りとは言えなかった。
泣くか泣かないかで言えば、そりゃ泣かずにはいられませんよ、でも...と言ったところ。

ただそれ以外の部分は非常に素晴らしく、作品への好感度を底上げし、積み増してくれる。
絵柄は個人の好みの違いが大きいけど、私にはツボだった。表情がいい。背景はちょっと淡白で物足りない部分もあるが、人物の緻密さは良い。
中の人も安定しまくってさすがの仕事っぷり。作品への声優補正が非常に高い。
メインを張った人はぶっちゃけ名前知らなかったけど、ゆるデレ幼馴染としては見た目ともマッチしてGJだった。どのキャラも良かったが、中でも部長が素晴らしかった。なんつうかもう、言葉もないわ。かわしまりの最強伝説。

私の侵攻ルートは 後輩→部長→ツンドラ→めがね→幼馴染 。
各シナリオは相互補完、相互依存がないので攻略順としてはどっからどう切り取っても問題ないと思う。あえてお勧めを挙げるなら、
ツンドラ→部長→めがね→後輩→幼馴染
かな。冒頭にツンドラ、続けて部長と持ってくるのはシナリオのまとめ方によるインパクトを重視してみた。ツンドラ編で予想を裏切って、私のイチオシ部長編との落差で盛大に泣いてもらおうという仕組みになっております。お楽しみに。
残りは後ろに行くほどつまらなくなるという説もあるが...一応シナリオ的にも幼馴染がメイン扱いされているので最後に取っておこう。

(以下バレもあるよ!的感想)

逃避、トラウマ、葛藤、虚無。冷静に思い返せばありきたりではあってもそれなりにバラエティに富んだシナリオ群だった。にも関わらずそれぞれは私にほとんど変化を感じさせなかった。
終わってからなんでだろうとつらつら考えて見たが、私としては書き込み不足に原因があるように思う。
冗長で退屈に感じるのも、主人公が無個性で知能が低いのも、全体的に唐突で感情移入しにくいのも、点と点の説明に追われてそれぞれを繋いで引き合わせる情緒や演出、仕掛けがなかったためだ。だから私は作品世界ではなく設定に依存しなければならなかったし、その設定は全編を通して不変であるから私を退屈させたのだろう。

それが最も端的に現れたのが共通ルートでは部室立て籠もりイベント、個別ルートではひかり編のまとめ方じゃないかな。
立て籠もりイベントはまったく無意味でくそつまらない存在だった。だべってるだけで活動らしい活動を見せないまま「たいせつな場所」とか言われてもちっとも同調できないのです。なおかつ立て籠もりに事態打開への根拠も見通しもなくおもしろみもない。あそこで雰囲気を盛り上げつつ主人公に存在感を持たせようとするならば、例えば規則上の要件や手続きの上不備による無効を主張した舌戦や組織戦を演出するとかあったと思う。会長も「知能戦」として受けたみたいだしね。
さらにひかり編のEDはこれ以上なく唐突だった。未だにあそこで終える意味がわからん。感情のすれ違いを経てようやくくっついた二人は、約束された別離を控えてプレイヤー的には「さぁ本番だっ」って考えるでしょう。それがいきなりED突入したらそりゃ唖然としてしまう。エピローグで闘病生活の一部をひかりがちょっとだけ話すけども、いやそれを描けよ! と突っ込んだのは私だけではないはず。確かに、自分の本心に気付いた主人公が彼女の膝で号泣して心を通わせるあのシーンは素晴らしかったし、それを以って謂わば「はじめ編」として終えるのも理解出来ないわけではない。とはいえ設定的には別離泣きゲーなのは明白であって、それがメインルートで別離を描写しないとか到底満足できないだろう。

文句ばかり書いているので良かった部分を。
なんといっても部長編。正直たまらんかった。欠点として挙げた唐突さとそれに起因するリズム感の悪さは、このシナリオでは逆に生きてくる。天才ゆえの突拍子のなさや1と10を直接結ぶような言動、理解しすぎて世界を退屈と捉える彼女の雰囲気にとてもよくマッチして私を引き込む。彼女のモノローグによって彼女の世界を構築したのもふさわしい演出だったかと思う。彼女が主人公に惹かれた理由は正直イマイチよくわからなかったけども、クライマックスへ向かう一連の流れは丁寧で気持ちが盛り上がってゆく。作品タイトルもきちんとカバーして何も言うことはない。
欠けた姿で欠けた世界に生きた彼女が、主人公との別れと彼の残したものに泣き崩れながら「満ちていく痛み」と表現する姿に震える。
ここでの中の人がまた素晴らしい演技で、声と絵と言葉と音楽の四重奏で私を泣き落とす。
お別れもしっかり描かれていたし、どう考えてもこれがメインルートでいいと思うよ。

総論的には不満の目立つ作品だった印象だけど、なんだかんだ言って各シナリオに泣けるシーンがあったし、部長の一編だけにでもやってよかったと思える価値があったかと思う。



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